1話
その青年はまだ独身で、中規模の会社に勤め、営業関係の仕事をしていた。
青年は、アパートの一室の中で、ベッドに横たわっていた。
時たま目を開け、薄汚れた天井をぼんやりと眺めるが、
ふたたび力なくとじてしまう。
ここ二、三日ほど、高熱で苦しんでいたのだ。
いまは、熱はいくらか下がったものの、ぐったりとしている。
食欲が無く、ずっと何も食べていない。
そのため、食事をとりに出る体力もなくなっていた。
「めんどくさい。もう、なるようになれだ……」
と青年はつぶやく。
このまま食べずにいれば、さらに衰弱し、状態は悪くなる一方だ。
もっとも、気力を振り絞れば、
窓に物をぶつけるかして、助けを求めることもできるだろう。
しかし、彼は生きる意欲を失っていた。ろくなことはないのだ。
いっそ、このまま死んでしまったほうが……。
そんなことを考えていると、ふいにドアにノックの音がした。
(続く?)
青年は、アパートの一室の中で、ベッドに横たわっていた。
時たま目を開け、薄汚れた天井をぼんやりと眺めるが、
ふたたび力なくとじてしまう。
ここ二、三日ほど、高熱で苦しんでいたのだ。
いまは、熱はいくらか下がったものの、ぐったりとしている。
食欲が無く、ずっと何も食べていない。
そのため、食事をとりに出る体力もなくなっていた。
「めんどくさい。もう、なるようになれだ……」
と青年はつぶやく。
このまま食べずにいれば、さらに衰弱し、状態は悪くなる一方だ。
もっとも、気力を振り絞れば、
窓に物をぶつけるかして、助けを求めることもできるだろう。
しかし、彼は生きる意欲を失っていた。ろくなことはないのだ。
いっそ、このまま死んでしまったほうが……。
そんなことを考えていると、ふいにドアにノックの音がした。
(続く?)
by go_tiaraway
| 2009-08-22 13:28